
制作日誌:クランクイン
2023年12月9日(土)晴れ
『ルカノパンタシア』がクランクインしました。普段から監督をされている方は、何でもないことかもしれませんが、滅多に現場に立って演出をすることのないぼくにとって、初日は武者震いするくらいの緊張とワクワク感を覚えます。
初日は、主人公路佳の元夫役を演じられる藤井太一さんの出演シーンが多い一日。
藤井さんとは脚本作『21世紀のおじさん|監督:前田直樹』(※おっさんずぶるーす)でご一緒して以来、その芝居の魅力に惹かれ続けてきました。
前田直樹監督の『マリッジ・カウンセラー』でも出番は少ないものの存在感は際立っていたし、中村公彦監督の『たいせつなひと(仮)』での好演にも釘付けになりました。

実は藤井さん演じる元夫茂の役は、プロットの初稿では存在していませんでした。
主人公の路佳の息子を登場させていたのですが、物語の進行役になってしまい魅力に欠ける登場人物になってしまいました。そこで修正案を考えた際に、浮かんだのが藤井さんでした。藤井さんがこの画にいればなぁ……。
そこで藤井さんが元夫を演じる姿を想像すると、バックグランドが途端に豊かに広がっていきました。それらは本編では殆ど描かれませんが、作品全体には大きな好影響を与えてくれました(まだその時点ではオファーしていませんでしたが)。
あまり内容に踏み込んだことは書けませんが、本作はほっこり笑えるような作品とは少し異なります。でもそこに藤井さん演じる茂がいるだけで作品に温かみを加えてくれました。

嶋村さん、森山さん、藤井さんが揃うのは初日のみ。撮影の合間は本当の家族のような穏やかなひと時もありました。このまま穏やかに撮影できますように。


